事業所内での「トラブル対応」をアピールする理由
就労継続支援B型事業所では、様々な背景を持つ利用者同士が一緒に活動するため、様々な問題が起こりうる可能性があります。
どのようなトラブルがある可能性があるのか、またトラブルに対してどのように対応しているのかといった情報をホームページに記載しておくと、障がいをお持ちのご本人やご家族にとってとても安心できます。
利用者さんを集めたい経営者の方へ
就労継続支援B型事業所の利用者さんの集め方に関しては『就労継続支援B型の利用者の集め方』のページで詳しくご説明していますので、是非ご覧ください。
起こりうるトラブルを分かりやすく記載する
発達障害、知的障害、精神障害など、コミュニケーションに困難さを感じる利用者がいる場合、誤解や行き違いが生じすこともあります。
通所する就労継続支援B型事業所を探している利用者やご家族も、事業所にトラブルがないとは思っていません。
「当事業所にはトラブルはありません」と書いているよりも「こういったトラブルはおこる可能性があります」と誠実に記載することで、「ここは信頼できる事業所だ」と感じる利用者やそのご家族もいらっしゃいます。
例えば、以下のような利用者同士のトラブルがおこることがあります。
- 比喩表現や冗談、皮肉などを理解できず、言葉通りの意味で受け取ってしまい、誤解が生じる。
- 抽象的な指示や複数の指示を一度に理解することが難しく、意図しない行動を取ってしまったり、混乱してしまったりする。
- 声のトーン、ジェスチャーなど、言葉以外のコミュニケーションを読み取ることが難しく、相手の真意を理解できないことがある。
- その場の雰囲気や状況に合わせて適切な発言や行動を取ることが難しく、場違いな発言をしてしまったり、空気を乱してしまったりする。
また作業に関しては以下のようなトラブルも想定されます。
- 作業スピードが速い利用者と遅い利用者がいる場合、お互いにストレスを感じてしまうことがある。
- 作業分担に納得がいかず、不満を持つ利用者がいる可能性がある。
- ミスや失敗をした利用者に対して、他の利用者が責めるような態度を取ってしまうことがある。
これらの他にもスタッフとのトラブルや設備・環境のトラブルなどもあるかもしれません。
実際に事業所であったトラブルを具体的にわかりやすく記載しておくことで、こういった情報を客観的に整理できている事業所という信頼感を持ってもらえます。
トラブルに対する取り組みを記載する
どのようなトラブルが起こり得るかを記載した後には、そのトラブルをどうやって未然に防ぐか、もし起こってしまった場合はどのように対処しているかを記載しましょう。
【具体例】職員同士で利用者の特性や状況を共有する
それでは、トラブルに対してどのような取り組みをアピールするのかを具体例をあげながらご説明します。
例えば、職員同士が連携してそれぞれの利用者の特性や状況を共有することで、トラブルを未然に防ぐようにしているというのも「トラブルに対する取り組み」の一つと言えます。
以下のような情報を職員同士で共有していると伝えることで、利用者とご家族は「一人ひとりがちゃんと見てもらえている」と安心できます。
利用者の特性や課題を共有する
- 言葉の理解や表現の得意・不得意
- 具体的なコミュニケーションの課題(一方的な会話、曖昧な指示への対応の難しさなど)
- コミュニケーションを円滑にするための工夫や配慮事項
- ソーシャルスキルトレーニングの進捗状況
利用者の感情や精神状態を共有する
- その日の気分や体調
- 不安やストレスを感じている様子
- トラブルや失敗後の気持ちの落ち込み
- 嬉しいことや達成感を感じている様子
利用者の対人関係を共有する
- 特定の利用者との関係性(仲が良い、苦手など)
- グループ活動への参加状況や積極性
- 他の利用者とのトラブルの有無や内容
利用者の作業状況を共有する
- 作業の進捗状況や集中力
- ミスや失敗への反応
- 作業に対するモチベーションや興味関心
その他
- 家庭環境や生活状況に関する情報(保護者からの連絡事項など)
- 個別支援計画の内容や目標達成状況
- 服薬状況や通院状況(必要な場合)
これらはあくまで例ですので、実際にはあなたの事業所の実情にあった内容のものを記載しましょう。
まとめ
本記事では、事業所内での「トラブル対応」をアピールする重要性とその方法に関して説明させていただきました。
様々な背景を持つ利用者同士が一緒に活動する就労継続支援B型事業所で、全くトラブルがない事業所は無いと思います。
トラブルを出来るだけ防ぐことは大事ですが、トラブルが起こった時にどのように対応するかということも非常に重要です。
通所する利用者さんやご家族に安心していただけるように、トラブルに関しては、特に分かりやすく情報を掲載するのが良いと思います。
当社では、就労継続支援B型事業所のホームページの無料相談もお受けしています。
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